全国一般東京東部労組市進支部

労働組合とは -労働組合に入って生活と権利を守ろう!-

【はじめに】
サービス残業やリストラという首切りが横行しています。何十年も会社のために働いてきた人が、ある日突然“リストラ”の名のもとに解雇や希望退職させられたり、親会社のためどんな難題も受け入れてきた中小企業が、突然の発注打ち切りで倒産して、そこで働く従業員が職を失うなど、働くものの生活そのものがおびやかされています。

また、失業をまぬがれたとしても、いつ自分も首を切られるか分からないという不安のもとで、賃下げやボーナスのカット、さらに労働基準法を無視した残業の強要、有給休暇不支給などの権利剥奪(はくだつ)が大手を振ってまかり通っています。

【生活は不安定】
このように、私たち働く者の生活は不安定で長い年月をかけて築いてきた生活や人生設計を、一瞬にして壊されてしまうのではないかといった不安が常につきまとっています。

また、自分自身の健康問題はもちろん、老後の備えに対する不安、住宅ローンの支払いはどうなるか、幼い子供を残して過労死したら・・・ 不安はつのるばかりです。


【社長・会社にはたよれない】
とは言っても、働く者が何か言う前に気前よく給料を上げてくれたり、労働条件を良くしてくれたりする会社はありません。経営者は自分たちが生き残るために、犠牲や矛盾を働く者やその家族に押し付けようとするものです。
だからといって、一人で経営者に文句でも言おうものなら、いじめられ、辞めさせられるのは目に見えています。



【ではどうするか?】
泣き言だけでは何も解決しません。そういうときのために、労働組合があるのです。
労働組合というのは長時間過密労働や低賃金、社長のワンマン経営をやめさせて、働く者の意見を尊重した、安心して働きやすい、明るく民主的な職場にするためのものです。

また、会社から不当に解雇された場合でも、泣き寝入りするのではなく、一人でも労働組合に入って解雇撤回を求め会社と団体交渉をして職場復帰したり、退職金や未払い賃金、慰謝料を確保することもできるのです。
 
【組合づくりは労働者の権利】
労働者の権利は、世界と日本の労働者の200年以上にわたるたたかいの積み重ねによって、勝ち取ってきたものです。

現在の日本では、憲法第25条で「すべての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と生存権を保障し、第27条で「すべての国民は勤労の権利を有し、義務を負う」「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める」と労働権を保障しています。これに基づいて、労働基準法などの労働者を保護する法律がつくられているのです。

また、第28条では「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」と明記し、労働者が労働組合をつくり、加入し、組合活動を行う権利、つまり団結権、そして経営者の誠実な交渉を義務付けた団体交渉権、さらにストライキなどの争議権を保障しています。その具体化として労働組合法をつくり、これらの権利を侵害する経営者を不当労働行為として処罰するようにしているのです。

労働組合をつくること、労働組合に加入することは、労働者の当然の権利です。労働組合をもってはじめて労働者は経営者と対等になれるのです。最低賃金制や雇用保険など労働者のセーフティネット(労働者の生存権を保障する制度・仕組み)はいろいろありますが、第一のセーフティネットは労働者の団結権(労働組合をつくる権利)です。

【勇気をもって立ち上がろう】
働く者が自分たちの権利を守ろうとするなら、働く者の団結の砦である労働組合がどうしても必要となるのです。
職場の仲間も心の中ではあなたと同じように労働組合を望み、誰かが声を上げるの待っているのです。
さあ、勇気をもって立ち上がり、いまの職場を自分たちの力で働きやい明るい職場に変えるため、労働組合に入りましょう。